スペインの中心地バルセロナ
ブエルリングという格安の航空会社を利用してひとっ飛びしちゃいました。
夜のサグラダ・ファミリア
ホテルにチェックイン後、念願のガウディとご対面。
暗闇に浮かぶサグラダ・ファミリア大聖堂はとても美しいです。
池に映り込んだサグラダ・ファミリアは揺らめき、地の底から鼓動が聞こえた。
実際、この建物は今も建築中でまさに生きているんだと実感しました。
夜のサグラダファミリアを見れてひとまず満足。
この日は夕食を食べホテルへ戻って就寝。
翌日の観光に備えます。
サグラダ・ファミリアはバルセロナオリンピックで何度も映し出され一躍有名になりました。
建築関係の人以外にも多く知れ渡る事となりましたが、現在も建設中の世界遺産です。
1926年に建築家のアントニオ・ガウディが亡くなってからも、その弟子達に引継がれ工事が行われています。
アントニオ・ガウディは、建築作品のほとんどの図面を残していません。
それは、このような石膏の模型を作って図面の代わりにしていたからです。
ですから、現在の工事も図面に基づいて作成しているのではなく、こういった模型やデッサンからガウディの考えを読み取って建築しているわけです。
こちらは、サグラダファミリアの中で一番有名な「生誕のファザード」
キリストの誕生から初めての説教を行うまでの様子を彫刻で表した門で精巧な彫像が見事です。
この外観の独特な形は、錘をつけた紐の描く曲線を活かしてデザインしたとされています。
自然に導かれた形こそ理にかなう形態だという信念のもと様々なものがデザインされていて、
葡萄やオレンジなど動植物をモチーフにしたデザインを採用したり、
このような貝殻をモチーフにした階段をデザインしたりと、図面では容易に描ききれない様々な形態が随所で見られるのがガウディ建築の特徴です。
ただ奇抜なだけでなく、どこか懐かしさを感じる不思議な造形の集合体が一つの建築になっているという常識では計り知れない魅力があります。
サグラダファミリア内で見かけた型枠。
わざわざこの建物の為に特注したと思われるもので、複雑な形態の建物を作るのにとても苦労しているのが良く解ります。
サグラダファミリアの周りにはタワークレーンが4本も建ち、現在の技術でも四苦八苦しながら工事を進めているようです。
この塩ビの樋も当初の予定にはなかったんでしょうね。
現在の技術も採用しながら、ガウディのイメージを崩さない様に工夫しています。
内部には大量の足場が組みあがり、とても不思議な感じです。
まるでサスケのファイナルステージの様(笑)
森の中をイメージした空間なのですが、なんかイメージとちょっと違いますね。
中学生のころから憧れてようやく対面したガウディの代表作サグラダ・ファミリア。
昨日見た月夜に照らされた建物とは全く別物に見えてしまいます。
はっきりいって、とてもがっかり・・・
私の望んでいたガウディはこんなはずではなかったのです。
しかし、よく考えてみるとガウディが生前デザインした部分はとても素晴らしいと感じた。
問題はガウディが死後にデッサンや模型を基に造り続けてしまった事ではないかと思うようになりました。
ガウディは現場等でデザインを何度も変更したり再考する建築家だと聞きます。
ですから、生前に残したデッサンやスケッチ、模型は必ずしもガウディの意思ではないのだと思います。
少し作りながら、もっと掘り下げて磨き上げる。
その鍛錬の作業なくして、魂の抜けた空間が出来上がってしまっているように思いました。
とはいえ、まだ完成形でないのできちんと完成したらあっと驚くような素敵な空間に生まれ変わるかもしれませんし、私の考えが間違っているかもしれません。
もちろん、私の感性が絶対でもないので私にとっての指標でしかありませんし、あくまで私の感想です。
今までは完成の見込みのなかったサグラダファミリアも技術の向上で2026年に完成する見込みだという(2015年発表)話です。
しかし、私はできれば完成させないでほしいと思っています。
私が建築の道を志すきっかけともなったサグラダファミリア。
このまま未完成で無限の魅力を秘めたまま様々な人に夢や希望を与えてほしいものです。
しかし、やはりこの外観は素晴らしいですね。
誕生のファサードこそ私の思い描くガウディ建築であるだけで、勝手な思い込みを押し付けてしまってすみません。。。
私も現場で考えが変わり、変更することもあります。
建築家は図面を書き上げたら仕事が終わりではなく、竣工するまで常により良くしようと考えています。
今のサグラダファミリアはガウディの作品と呼べないというと言い過ぎなのかもしれませんし、批判を受けてしまう気もしますが・・・
ガウディが生きていたらもっとこうしたらとか、ああしたいって思って無理な変更を現場に指示していたんではないでしょうか?
本当にガウディが思い描く大聖堂がどんな姿であったのかを見てみたかったですね~
※この記事は2006年12月~2007年1月の旅行記です。記事の中身は当時のもですので最新の情報をお確かめください。
引き続き下記のリストを選んで旅行をお楽しみいただけます。
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